クラミジアはごくありふれた性病の一つ

2019年12月19日
男性を診る医者

クラミジア感染症は日本で患者・感染者数が最も多い性病で、国内では20人に1人の割合で感染していると見られています。ただし20代に限れば20人に3人が、18・19歳の女性に限れば10人中3人が感染しているというデータもあります。クラミジア感染症は日本国内で最もポピュラーでありふれた性病です。

この感染症の病原菌は性器や泌尿器の粘膜だけでなく、咽頭部(のど)や眼球の粘膜にも感染して増殖することが知られています。粘膜に病原菌が感染すると炎症が起こり、いろいろな症状が出ます。ただし性器に感染した場合には強い痛みなどの自覚症状が出にくいので、病気に気づかずに重症化したり、他の人にうつしてしまう恐れがあります。

性器クラミジアは男性と女性で症状が違うので、同じ病原菌に感染していても病気に気づかない場合が少なくありません。男性が感染して初期症状を発症すると、排尿時に痛みや違和感を感じる場合があります。この時点では自覚症状が軽いので、気づかずに重症化して睾丸に強い痛みを感じるようになってから治療を始める人が多いです。10代後半~20代の女性の1割かそれ以上の人がクラミジアに感染しているので、多くの女性が気づかない間に病気が進んで子供が作れなくなってしまう危険性があります。

女性が感染すると最初に膣の奥の方にある子宮口で炎症が起こりますが、痛みを感じることはありません。放置すると病原菌が子宮や卵管に進んで炎症を起こして、卵管炎などを発症します。卵管炎を起こすと卵管が癒着して狭くなったり、塞がってしまうため、病気が治った後も不妊症になってしまう恐れがあります。

クラミジアに感染する原因は、コンドームを着用しない性行為や疑似性行為です。性器性交だけでなく、オーラルセックスやアナルセックスなどでも感染する恐れがあります。病原体は粘膜の細胞に多く含まれるので、射精をしなくても粘膜が接触するだけで簡単に感染してしまいます。性器と口や直腸の粘膜の間でも病原菌がうつるので、クラミジアは感染経路の種類が多いという特徴があります。

オーラルセックスやアナルセックスは避妊をする必要がないので、コンドームを着用しない人が少なくありません。口や肛門を使った性交の際にコンドームを着用しないことにより、日本国内の感染者数が増える原因となっています。性交の際に射精をしなくても粘膜が触れるだけで簡単に感染してしまうことも、感染者数が多い原因のひとつです。性交の際に射精の時だけコンドームを着用したとしても、それまでに粘膜を通して伝染が起こっている恐れがあります。

1回の性交でクラミジアがうつる確率は3~5割といわれています。感染確率が50%とすると、20人に1人が感染しているので1回の性交でクラミジアに罹る確率は2.5%です。性風俗サービスや出会い系アプリなどで不特定多数の相手と性行為を20回すれば、50%の確率でクラミジアに感染することになります。複数または不特定多数の相手と性病の予防措置を講じないで性交渉をすることは、非常に大きなリスクがあることがわかります。