クラミジア治療には抗生物質ジスロマックが効く!

2019年12月22日
色々なウィルス

クラミジアは細菌に感染することで発症する病気なので、抗生物質(抗菌薬)で治療をすることができます。ただし病原菌のクラミジア・トラコマチスの細胞壁にはペプチドグリカンが含まれていないので、ペニシリン系やセフェム系の抗生物質は抗菌効果がありません。ペプチドグリカンを持たないクラミジアに対して、マクロライド系抗生物質を有効成分とするジスロマックという薬が有効です。ジスロマックの有効成分はアジスロマイシンという抗生物質で、ペニシリンとは違うメカニズムで細菌の増殖を抑えるという特徴を持っています。

アジスロマイシンは細菌の細胞内にあるリボソームという器官に結合して、細菌の体を構成するタンパク質の合成を阻止する作用を持ちます。このため、体内で病原菌が細胞分裂をするのを防ぐことができます。人間の細胞にもリボソームが含まれますが、細菌とは異なるタンパク質で構成されているので薬の影響をくけることがありません。

ジスロマックの有効成分(アジスロマイシン)は、服用した後に血中濃度が保たれる時間が長いという特徴があります。血液中の有効成分が半分に減少する時間(半減期)は約70時間で、最初に薬を1回のみ服用するだけで1週間にわたり体内で抗菌効果を発揮し続けます。クラミジアを治療するために必要な期間は1週間ほどかかりますが、治療薬を飲むのは最初の1回のみで済むという特徴があります。

多くの感染症治療薬(抗生物質)は生きている細菌を殺傷する能力を持たず、細胞分裂を邪魔することで治療効果を発揮します。クラミジア感染症の病原体は他の細菌と比べると体内での寿命が長く、ゆっくり細胞分裂を行って増殖するという特徴があります。クラミジア・トラコマチスは、約72時間(3日)ごとに分裂を繰り返すことが知られています。治療をするためには細菌が増殖するタイミングに合わせて抗菌作用を発揮する必要があり、抗菌薬の血中濃度を長期間にわたり保ち続けなければなりません。

ジスロマックは1回飲むだけで1週間以上にわたり病原菌に対して抗菌効果を発揮してくれるので、2~3回分の増殖ピークをカバーすることができます。これにより、効果的に病原体の増殖を防ぐことで高い治療効果を発揮します。性器クラミジア症に対するジスロマックの治療効果は非常に高く、添付文書によると9割以上の確率で治癒させることができます。ジスロマックを飲むと数時間ほどで有効成分の血中濃度が上昇して効果を発揮し始めて、炎症などの症状が改善されます。

一般的に感染症治療薬の多くは毎日飲み続ける必要がありますが、途中で薬を飲み忘れたり患者が勝手に判断して服用を中止すると再発したり、耐性菌が出現する恐れがあります。クラミジアの治療でジスロマックを服用する場合は、有効成分1000mg(500mg錠2個)を最初に1回だけ飲むだけで済みます。ジスロマックは薬の飲み忘れや服用を中断する心配がないので、治療に失敗して再発したり耐性菌が発生するのを防ぐことができるというメリットがあります。